ユニークな子育てのススメ⑧―子どもが好奇心を持った学びに向かうには―


子どもの学びについてのお話です。

 

子育てをしている親御さんにとって、これは興味関心のあるテーマかもしれません。

 

ただ、今回、私がここで取り上げたい「学び」は、いわゆる「お勉強」についての話でも、

「頭がよくなるための学習」といった類の話ではありません。

 

「学びの本質」というものに目を向けたいと思っています。

 

学びの本質というと、大げさに聞こえるかもしれませんが、どうぞお付き合いください。

 

まず、子どもというのは学びに向かう潜在的な能力を秘めた存在です。

 

子どもは、お母さんのお腹の中にいるときから様々な外から入ってくる刺激(お母さんを通してではありますが)を吸収していきます。

出生した後は、子どもが広大な世界との出会いの中で、さらに著しく様々な刺激を経験し吸収していきます。

 

子どもにとっては、まずはお母さん、それに続いて、お父さんや他の兄弟たち、おじいちゃん、おばあちゃん、友達などなど、次第に関わる人が増え、その分、世界が広がっていきます。

 

子どもは、まだ見ぬ知らない世界に生れ、未知のもの、まだ理解できぬ不思議なものに出会っていきます。子どもにとって未知のものは、ときにキラキラ輝いた素晴らしいものとして、ときには不気味な恐ろしいものとして登場します。

 

それでも子どもたちは、その未知のものに触れ、それが何なのか感じ、考え、次第に理解することができるようになっていきます。人や物など目に見え触ることのできる物質的なものに限らず、言葉や音楽や感情といった目に見えないものに対してもそうです。

 

子どもはどんどんどんどん様々な刺激に触れ、吸収し、消化し、理解し、記憶し、思考し、その知識や技術を身につけていきます。

 

これが学びの本質です。

それは自分自身が未知のものと触れ合う経験によって形作られるものなのです。

別の言葉で表すのであれば、それは「好奇心」です。

 

子どもが好奇心をもった学びの状態にいられるとき程、それは生きた経験からの生きた学びとなります。

 

しかし、

この好奇心の状態を維持できなくなっていきます。

 

なぜか?

 

未知のものが怖いし、不安に感じるようになるからです。

 

そこにはさまざまな理由が存在します。

 

その中で今回触れておきたいのは、未知のもの、つまり分からないことがダメなことだと体験してしまうことです。

 

分からないと怒られる。分からないと馬鹿にされる。分からないと恥ずかしい。

 

誰しも多かれ少なかれ感じたことがある気持ちです。

これが過剰になると、未知のものへの好奇心よりも、未知のものへの恐怖心が勝ってしまいます。

分からないことへの不安を感じながらの学習は、知識の積み上げはできたとしても、生きた知識にはならないし、身になる知識にもなりにくいです。(それでも役に立たないわけではありませんが)

 

分からないからこそ、知りたい。見たい。聞きたい。考えたい。それがワクワク楽しいと感じられる。

 

知ることへの喜び。

 

人は分からないからこそ学びたいと思える潜在能力を持っているはずです。

子どもが好奇心をもった学びに向かうことができるような子育てを是非実践してみてください!

 

 

子どもが未知のものに触れたときに、一緒に不思議がったり、面白がったり、その生き生きとした経験に付き合ってあげてください。

 

そのような親の関りは、子どもの個性やユニークさを大切にすることにもつながります。

 

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ユニークな子育てのススメ⑧―子どもが好奇心を持った学びに向かうには―。小笠原こどもとかぞくのカウンセリングルーム。学びの本質とは?